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活動・成果

林好一 FRIMS構成員 並びに 柿本健一 FRIMS院長らのグループ

2022年2月7日

材料科学フロンティア研究院(FRIMS)構成員の林好一教授並びにFRIMS院長 柿本健一教授は、山本裕太氏 (D3・林好一研究室)、FAU*の Kyle G. Webber教授、Ahmed Gadelmawla氏 (大学院生)、木村耕治助教(物理工学専攻)、川村啓介氏 (M1)、杉本陽菜氏(研究当時:M2)、高輝度光科学研究センター(JASRI)田尻寛男主幹研究員、広島市立大学大学院情報科学研究科八方直久准教授らの研究グループと共同で、近年注目されているBaTiO3ベースの鉛フリー圧電材料に最先端の構造解析手法である蛍光X線ホログラフィーを適用し、添加したCa原子が大きく変位していることを明らかにしました。

現在、有害な鉛を含むPb(Zr,Ti)O3が圧電材料として主に用いられていますが、本成果は鉛フリー圧電材料の高性能化や新規開発を進めるための設計指針を提供すると期待されます。

なお、本論文は、林好一研究室所属の山本裕太氏が筆頭著者として執筆されたものです。

 

* FAU: Friedrich-Alexander-University Erlangen-Nürnberg

(フリードリヒ・アレクサンダー大学エアランゲン・ニュルンベルク/ドイツ)

 

 

 

(a)蛍光X線ホログラフィーによって得られたCaおよびBaのホログラム

(b)ホログラムから再生したCaおよびBaまわりの原子像

 

BCZTにおけるCaとPZTにおけるPbの原子位置のずれの類似性

 

 

論文タイトル: Significant Displacement of Calcium and Barium Ions in Ferroelectric (Ba0.9Ca0.1)TiO3 Revealed by X-ray Fluorescence Holography (DOI: 10.1063/5.0076325)

参考URL

Applied Physics Letters   120, 052905 (2022)

https://doi.org/10.1063/5.0076325

 

プレスリリース(名古屋工業大学)

https://www.nitech.ac.jp/news/press/2021/9392.html

 

林好一研究室

http://structure.web.nitech.ac.jp/

 

柿本研究室

http://kakimotolab.web.nitech.ac.jp/

 

浅香透 材料科学フロンティア研究院 構成員らのグループ

2021年7月16日

材料科学フロンティア研究院(FRIMS)構成員の浅香透准教授は、京都大学化学研究所の寺西利治教授、猿山雅亮特定助教、名桜大学の立津慶幸准教授らを中心とした研究グループと共同で、イオン性ナノ結晶の陽イオン交換反応中に起こる結晶構造変化が、ナノ結晶の形状に依存することを発見しました。陽イオン交換反応は、イオン性ナノ結晶の元素組成を容易に調整できる方法として注目されていますが、結晶構造の制御は難しいと考えられてきました。

本研究では、16種類の幅と高さをもつ六角柱型の六方晶系Cu1.8Sナノ結晶をCo2+と陽イオン交換を行い、これらの試料について網羅的に透過型電子顕微鏡で観察、測定を行いました。それにより、六角柱の高さが約10 nmを境に、結晶構造が六方晶系CoSと立方晶系Co9S8に分かれることを発見しました。さらに結晶表面の表面エネルギーの大きさがこの結晶構造変化に深く関係していることを計算科学手法によって明らかにしました。Co2+以外の陽イオンでは異なる傾向が見られ、物質固有の構造安定性がこの現象に重要な役割をもつことも分かりました。これらの知見は、温和な条件で物質中のイオンの配列を制御する技術につながると考えられます。

より詳しくはプレスリリースをご覧ください。

 

 

 

 

論文タイトル: Determinants of Crystal Structure Transformation of Ionic Nanocrystals in Cation Exchange Reactions (陽イオン交換反応におけるイオン性ナノ結晶の結晶構造変化決定因子)

 

著者:Zhanzhao Li, Masaki Saruyama, Toru Asaka, Yasutomi Tatetsu, and Toshiharu Teranishi

 

掲載誌:Science    DOI:10.1126/science.abh2741

参考URL

Science

https://science.sciencemag.org/content/373/6552/332

 

プレスリリース(名古屋工業大学)

https://www.nitech.ac.jp/news/press/2021/9084.html

 

宮崎秀俊 材料科学フロンティア研究院 構成員らのグループ

2021年7月8日

材料科学フロンティア研究院(FRIMS)構成員の宮崎秀俊准教授は、田村友幸准教授(物理工学専攻)、産業技術総合研究所極限機能材料研究部門の三上祐史主任研究員らを中心とした研究グループと共同で、「機械学習により次世代機能性材料として注目されているハーフホイスラー化合物の熱伝導率を予測可能な数理モデル」についての論文を発表しました。

本研究で開発された熱伝導率の予測のための数理モデルを用いることにより、物質内の温度の様子を理解するための重要な物理量の一つである熱伝導率を従来の予測方法に比べて1/100の時間で予測することが可能になりました。熱を流しやすい物質や熱を流しにくい物質を容易に予測できるようになったことから、本研究成果を用いることにより電子デバイス材料、熱電変換発電材料や触媒材料など様々な機能性材料の開発が加速することが期待されます。

 

本研究で計算に用いた様々な元素を含んだハーフホイスラー化合物

 

論文タイトル: Machine learning based prediction of lattice thermal conductivity for half-Heusler compounds using atomic information (DOI: 10.1038/s41598-021-92030-4)

参考URL

Scientific Reports (open access journal)

https://www.nature.com/articles/s41598-021-92030-4

 

プレスリリース(名古屋工業大学)

https://www.nitech.ac.jp/news/press/2021/9066.html

 

柿本健一 FRIMS院長とFRIMS研究ユニットメンバー(FAU、BHU)らのグループ

2021年5月10日

材料科学フロンティア研究院(FRIMS) 院長の柿本健一教授とFRIMS客員准教授 Tobias Fey氏(FAU*)及びFRIMS客員助教 Ashutosh Dubey氏(IIT-BHU**) らグループの3カ国国際共著論文が、Materials Lettersにオンライン掲載されました。

 

*FAU: Friedrich-Alexander-University Erlangen-Nürnberg

(リードリヒ・アレクサンダー大学エアランゲン・ニュルンベルク/ドイツ)

 

**IIT-BHU:Indian Institute of Technology (BHU)

(インド工科大学バラナシ校/インド)

フロンティア研究院が担当部局となった初の大学間学術交流協定校(2019)

 

論文タイトル

Lead-free piezoelectric (Ba,Ca)(Ti,Zr)O3 scaffolds for enhanced antibacterial property

参考URL

Materials Letters

https://doi.org/10.1016/j.matlet.2021.129969

 

柿本研究室

http://kakimotolab.web.nitech.ac.jp/

柿本健一 材料科学フロンティア研究院 院長らのグループ

2021年3月2日

論文「Alkali volatilization of (Li,Na,K)NbO3-based piezoceramics and large-field electrical and mechanical properties」が、Journal of the Ceramic Society of Japan誌のCover pictureに採択されました。

本論文は、柿本研究室所属の西山拡さん(D3)が筆頭著者として執筆されたものです。

 

129_H3-1 (002) (1)

 

 

論文タイトル

Alkali volatilization of (Li,Na,K)NbO3-based piezoceramics and large-field electrical and mechanical properties

参考URL

Journal of the Ceramic Society of Japan

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcersj2/129/3/129_20201/_article/-char/ja/

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcersj2/129/3/129_H3-1/_pdf/-char/en (カバー)

 

柿本研究室

http://kakimotolab.web.nitech.ac.jp/

池田勝佳 材料科学フロンティア研究院 構成員のグループ

2020年9月25日

総合論文「Atomistic Control of Metal-Molecule Junctions for Efficient Photo-Induced Uphill Charge Transfer」が、The Journal of Physical Chemistry C誌のCover pictureに採択されました。

 

JPhyChemC

 

論文タイトル

Atomistic Control of Metal-Molecule Junctions for Efficient Photo-Induced Uphill Charge Transfer

参考URL

The Journal of Physical Chemistry C オンライン

https://pubs.acs.org/doi/pdf/10.1021/acs.jpcc.0c06529

https://pubs.acs.org/pb-assets/images/_journalCovers/jpccck/jpccck_v124i033-4.jpg?0.39635131297093196 (カバー)

 

池田研究室

http://ikeda.web.nitech.ac.jp/

池田勝佳 材料科学フロンティア研究院 構成員のグループ

2020年9月25日

総合論文「Electronic and Vibrational Surface-enhanced Raman Scattering: from Atomically Defined Au(111) and (100) to Roughened Au」が、Chemical Science誌のCover pictureに採択されました。

 

ChemSci

 

論文タイトル

Electronic and Vibrational Surface-enhanced Raman Scattering: from Atomically Defined Au(111) and (100) to Roughened Au

参考URL

Chemical Science オンライン

https://pubs.rsc.org/en/content/articlepdf/2020/sc/d0sc02976a

https://pubs.rsc.org/en/content/articlepdf/2020/sc/d0sc90207a (カバー)

 

池田研究室

http://ikeda.web.nitech.ac.jp/

中山将伸  FRIMS 構成員と竹内一郎 FRIIS 構成員らのグループ

2020年7月28日

FRIMSの中山将伸先生と、FRIISの竹内一郎先生の研究グループが、「人工知能AIと材料実験の連携が加速する全固体リチウム二次電池材料の研究開発」をJournal of Materials Chemistry Aに発表しました。

この融合研究は、中山研究室の材料実験と竹内研究室の材料インフォマティクスのアプローチを連携させたもので、全固体リチウム二次電池の固体電解質材料の最適組成を合理的かつ効率的に決定できることを実証したものです。

次世代の電気自動車車載電池として、安全性・性能の両立の観点から全固体リチウム二次電池が期待されていますが、商用化には、固体電解質と呼ばれるイオン導電性セラミックス材料のイオン導電性能向上が求められています。本研究では、高いリチウムイオン導電性を示し容量の大きい金属リチウム負極に対して安定であるNASICON型 LiZr2(PO4)3固体電解質材料に注目し、CaイオンとYイオンを共ドープすることで、イオン導電性と焼結密度の向上を目指しました。

 

論文タイトル

Bayesian-optimization-guided experimental search of NASICON-type solid electrolytes for all-solid-state Li-ion batteries

参考URL

Journal of Materials Chemistry A オンライン 23 July 2020

https://doi.org/10.1039/d0ta04441e

 

プレスリリース(名古屋工業大学)

https://www.nitech.ac.jp/news/press/2020/8402.html

 

中山研究室と竹内研究室の融合研究の成果は、この他の論文でも発表されています。

“Data‐Driven Materials Exploration for Li‐ion Conductive Ceramics by Exhaustive and Informatics‐Aided Computations,” The Chemical Record, 19, 771 (2019)

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/tcr.201800129

“Bayesian-Driven First-Principles Calculations for Accelerating Exploration of Fast Ion Conductors for Rechargeable Battery Application,“ Scientific Report, 8, 5845 (2018)

https://www.nature.com/articles/s41598-018-23852-y

 

中村修一 材料科学フロンティア研究院 副院長らのグループ

2019年12月23日

中村修一先生の研究成果が製品化されました。

近年、環境調和性を見据えた理想的な合成プロセスを開発するうえで、新しく高機能な触媒分子の創製が強く求められています。

今回、製品化された触媒分子は、医農薬、香料などの原料として需要が非常に高い光学活性な化合物を合成するために設計された触媒で、少量の添加で大量の光学活性物質を合成することが可能です。立体選択性も高く、社会に役に立つと判断され、試薬として販売が始まりました。

参考URL

https://www.tcichemicals.com/eshop/ja/jp/commodity/B6146/

 

沖 超二さん、 吉川 優さん(築地真也研究室) 材料科学フロンティア研究院 博士後期課程

2019年12月12日

10月15日(火)~17日(木)に開催された日本化学会秋季事業・第9回CSJ化学フェスタ2019(船橋タワーホール)で、共同ナノメディシン科学専攻の沖 超二さんが最優秀ポスター発表賞(CSJ化学フェスタ賞)、吉川 優さんが優秀ポスター賞をそれぞれ受賞しました。

 

「 細胞機能の制御と解明のための新しい光化学遺伝学ツールの開発」

最優秀ポスター発表賞 沖 超二

ヒトを含む動物の組織や細胞では、さまざまなシグナル伝達プロセスが高い時空間分解能で制御されています。例えば、組織中では、特定の細胞の活性化が細胞―細胞間のシグナル伝達を引き起こすことが知られています。また、細胞が運動や分裂といった機能を精密に発現するためには、単一細胞内の特定の場所(局所)で特定のタンパク質が活性化することが重要です。そのため、さまざまな生命現象を解明するためには、細胞集団中の狙った細胞のみを活性化したり、単一細胞の局所を狙って特定のシグナル伝達を活性化することのできる時空間分解能の高い生体操作技術が必要です。

本研究では、築地研究室が世界に先駆けて開発した「タンパク質局在制御化合物」に光スイッチを導入した分子ツールを新規開発し、これを用いた細胞内シグナル伝達光操作システムを構築することに成功しました。本システムは、光を照射した領域でのみシグナルタンパク質の活性化を誘導できるため、多数の細胞集団中の狙った細胞のみを活性化することや、単一細胞(シングルセル)の局所で細胞運動を誘導することも可能でした。本技術は、拡張性が高く、光機能性化合物(ケミストリー)を用いて細胞機能(バイオロジー)を光操作する新しい光化学遺伝学ツールとして、基礎細胞生物学から再生医療・細胞治療などの幅広い分野に応用できるものと期待されます。

沖 超二さん

 

沖 超二さん

「人工オルガネラと化合物を用いて細胞内分子を操る(1):シグナル不活性化システム」                                                                                                優秀ポスター賞 吉川 優

 

生きた細胞内の狙ったタンパク質を化合物で特異的に制御する技術は、生命現象や疾患のメカニズムを解明するツールとなるばかりでなく、創薬ターゲットの同定や、細胞機能の制御など、さまざまな生命研究に貢献する重要な基盤技術となります。しかし、タンパク質の構造や機能はきわめて多様なため、さまざまなタンパク質の機能制御に適用できる汎用的な化合物技術というのは未だ確立されていません。

本研究では、細胞質中の標的タンパク質を化合物の添加によって瞬時に閉じ込めることのできる人工オルガネラシステムを開発することに成功しました。人工オルガネラに閉じ込められたタンパク質は周囲から隔離されため、その機能を発現できなくなります。つまり、本手法を用いることで、さまざまな細胞内タンパク質の機能を簡便に(化合物の添加によって)不活性化できます。細胞内に人工オルガネラを構築し、その内部に標的タンパク質を隔離するという方法論はこれまでになく、本手法はタンパク質機能制御のための革新的なブレイクスルーになるものと期待されます。

吉川 優さん

吉川 優さん

参考URL

築地研究室

http://tsukijilab.web.nitech.ac.jp/

日本化学会

http://www.chemistry.or.jp/

プレスリリース(名古屋工業大学)

https://www.nitech.ac.jp/campus/news/7991.html

 

第2回『ドクターの先輩と話そう!ドクターコースランチ会』

2019年11月15日

 

1112日(火)、本学4号館において、第2回ドクターコースランチ会が開催されました。

本会は、博士後期課程進学促進策の一環としてフロンティア研究院が企画し、博士後期課程に興味のある学生を対象に、現役の博士後期学生や先生方に気軽に質問や相談ができる場として開催するものです。108日(火)の第1回目に続き、今回が2回目の開催でした。

 

今回は、情報工学専攻の加藤昇平教授、生命・応用化学専攻の中村修一教授をはじめ、現役の博士後期学生の江口僚太さん(情報工学専攻)、Chen Minghuiさん(電気・機械工学専攻)、伊原滉也さん(情報工学専攻)が相談員となり、参加者14名からの質問に対して、回答やアドバイスをしていただきました。

 

参加者からは、「普段話すことのない他の研究室の先輩博士後期課程学生と話せて面白かった」「知らないことが色々と聞けて良かった」などのコメントをいただき、「また参加したい」という声も聞かれました。

今後も、毎回、相談員が変わり、毎月1回(主に第2火曜日)の開催を予定しています。同じ質問に対しても、色々な先輩博士学生のお話や経験談などが聞くことができ、視野が広がるかもしれません。既に参加された方でも、ご都合のつく方は、何度でもご参加いただけます。少しでも博士後期課程に興味がある方は、お気軽に足をお運び頂き、ぜひ、この機会にたくさんの先輩方からお話を聞いてみてください。

ウェブサイト掲載用_rev

 

※事前予約は不要です

※博士後期課程に興味がある方であれば、学年、専攻は問いません。女性、リピーターも歓迎です

※ランチは、各自でご用意ください

※次回は1210() 4号館109号室で開催します

第1回『ドクターの先輩と話そう!ドクターコースランチ会』

2019年10月23日

第1回『ドクターの先輩と話そう!ドクターコースランチ会』が10月8日(火)、4号館109号室で開催されました。フロンティア研究院では博士後期課程に興味のある学生を対象に、質問・相談会を毎月1回(主に第2火曜日、12:00~13:00)開催しています。今回はその第1回目のランチ会の感想を、相談員として参加した博士後期学生でフロンティアDリーダーの澤田隼佑さん(共同ナノメディシン専攻)にインタビューしました。

 

  • 初めてのドクターコースランチ会の感想を聞かせてください。

「ドクターの生活について(興味のある学生に)伝える、良い機会になったと思います。思ったよりドクター進学を考えている学生がいるのだな、と思いました。」

 

  • どのような質問がありましたか。
  • 「将来(進学)のこと、経済面のこと、ドクターコースに進学した理由や、ドクターの日々の生活について質問がありました。」
  • 今回ランチ会を企画したフロンティアD(フロンティア研究院博士後期課程の名称)の初代リーダーに選出されましたが、その感想をきかせてください。
  • 「責任を感じますが、凄くやりがいを感じます。とても良い経験をさせてもらっていると思います。」
  • 澤田さんがドクターコース進学を決めた理由は何ですか。
  • 「進学を決めた理由は、研究が面白いと思ったからです。化学と生物に関する研究をしたかったので、ネットや先生の講義から興味のある研究について調べました。」
  • 「一番効果的だったのは、研究室訪問です。一人で研究室を訪問したのが、周りからの意見に惑わされることがなく、良かったと思っています。」

 

  • ドクターで一番楽しいこと、また大変だと感じることを教えてください。

「楽しいことは、研究で新しいことが解った時や、論文が出たときです。」

「大変なことは、毎日(研究を)続けることです。」

 

  • ランチ会参加を迷っている学生に、一言呼びかけをお願いします

「まずは来てみてください。考え方が広がりますよ。」

 

次回は11月12日(火)に開催を予定しています。事前予約は不要ですので、博士後期課程に少しでも興味がある方は、ランチ持参でご参加ください。

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フロンティア研究院会議室は4号館1階にありますpic 2

現役博士後期学生の相談員がドクターコースについて様々な質問に受け答えますpic 3

加藤正史 材料科学フロンティア研究院 構成員のグループ

2019年7月16日

加藤正史研究室が「Characterisation of defects in p-type 4H-, 6H- and 3C-SiC epilayers grown on SiC substrates」についての論文をMaterials Lettersに発表しました。 

SiC基板上に様々なポリタイプのSiCエピタキシャル層を成長させ、エピタキシャル層内の構造的な欠陥及び電気的な欠陥を評価しました。その結果、すべてのポリタイプにおいてステップフローエピタキシャル成長が結晶の高品質化に重要であることがわかりました。

 

論文タイトル

Characterisation of defects in p-type 4H-, 6H- and 3C-SiC epilayers grown on SiC substrates

参考URL

Materials Letters オンライン 15 July 2019

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0167577X19310298?via%3Dihub

 

加藤正史 材料科学フロンティア研究院 構成員のグループ

2019年7月16日

加藤正史研究室が「Effects of Nb Doping on the Photocatalytic Performance of Rutile TiO2 Single Crystals」についての論文をJournal of The Electrochemical Societyに発表しました。

単結晶ルチル型二酸化チタンを用いて、二酸化チタンへのNbドーピングによる光触媒活性向上のメカニズムを半導体物理的に検討しました。 Nbドーピングは電気伝導を与えますがキャリア寿命を短くするため、光触媒として最適なNbドーピング濃度が存在することを明らかにました。

 

論文タイトル

Effects of Nb Doping on the Photocatalytic Performance of Rutile TiO2 Single Crystals

参考URL

Journal of The Electrochemical Society, 166, 10, H468 (2019)

http://jes.ecsdl.org/content/166/10/H468.short

 

加藤正史 材料科学フロンティア研究院 構成員のグループ

2019年4月22日

加藤正史研究室が「Carrier Lifetime Measurements in Semiconductors through the Microwave Photoconductivity Decay Method」についての論文をJournal of Visualized Experiments*に発表しました。

半導体内に生成された電子正孔対が再結合により消滅する時間(キャリア寿命)を測定する手法として、電子正孔対によるマイクロ波の反射を利用したものがあります(マイクロ波光導電減衰法)。このビデオは、その手法を水溶液中に浸した半導体材料SiCに対して適用する手順を説明したものです。この手法によりSiCにおけるキャリア寿命のpH依存性を測定することができます。

*Journal of Visualized Experiments(JoVE)はウェブ基盤の査読付きの学術誌で、研究で用いられる実験手技をビデオから見ることが出来ます。

 

論文タイトル

Carrier Lifetime Measurements in Semiconductors through the Microwave Photoconductivity Decay Method

参考URL

Journal of Visualized Experiments (146), e59007 (2019)

https://www.jove.com/video/59007/carrier-lifetime-measurements-semiconductors-through-microwave

 

中村修一 材料科学フロンティア研究院 副院長

2019年3月14日

総合論文「Enantioselective Reaction of 2H-Azirines」が、Wiley社発行のChemistry An Asian Journal誌のCover pictureに採択されました。

近年、医農薬品、材料分野において注目されている光学活性物質の合成において、2H-アジリン化合物への不斉合成反応による光学活性物質合成は注目を集めています。この論文では、2H-アジリン化合物への不斉合成反応を網羅的に取りまとめた初めての総合論文となります。

 

論文タイトル

Enantioselective Reaction of 2H-Azirines

参考URL

Chemistry An Asian Journal オンライン

https://doi.org/10.1002/asia.201900107

 

関連研究の紹介

https://academist-cf.com/journal/?p=5195

 

井上圭一 材料科学フロンティア研究院 構成員らのグループ

2018年6月21日

名古屋工業大学オプトバイオテクノロジー研究センターの神取秀樹教授、井上圭一准教授(現東京大学物性研究所)、角田聡客員准教授、イスラエル工科大学のオデド・ベジャ教授らの国際共同研究グループは、これまでに全く知られていなかった光応答性タンパク質・ロドプシンを発見し、ヘリオロドプシンと名付けました。本研究は、英国の科学雑誌「Nature」オンライン速報版(2018年6月20日18時(英国時間))に掲載されました。

 

論文タイトル

A distinct abundant group of microbial rhodopsins discovered using functional metagenomics

参考URL

Nature オンライン速報

http://www.nature.com/articles/s41586-018-0225-9

 

プレスリリース(名古屋工業大学)

https://www.nitech.ac.jp/news/press/2018/6784.html

 

中村修一 材料科学フロンティア研究院 副院長らのグループ

2018年4月13日

研究論文「Enantioselective aza-Friedel–Crafts reaction of cyclic ketimines with indoles using chiral imidazoline–phosphoric acid catalysts」が、高く評価され、英国化学会Chemical Communications 誌 2018年4月号、(17 April 2018, issue 12)の表紙を飾りました。

近年、医薬品、農薬、液晶材料において、光学活性化合物は広く用いられ、その効率的合成法の開発は極めて重要になっています。今回、名古屋工業大学の中村教授らは、大阪大学の舩橋教授らのグループと共同で、環状のスルホニルケチミンにインドール類を反応させるaza-Friedel-Crafts型反応を検討し、光学活性なスルファヒダントイン化合物を高収率、高立体選択的に合成することに成功しました。得られた化合物は、光学活性なアミノ酸類や、医薬品にも広く用いられるヒダントイン化合物へと変換することにも成功しました。

この不斉合成反応の成功は、世界で初めての例で、中村研究室で以前に開発し市販化もされている光学活性イミダゾリン-リン酸触媒を用いることで成功しました。

本研究で構築が可能となったスルファヒダントイン構造は、生物活性物質にも多く含まれる構造であるため、医・農薬品にもへの応用も期待されます。

 

論文タイトル

Enantioselective aza-Friedel–Crafts reaction of cyclic ketimines with indoles using chiral imidazoline–phosphoric acid catalysts

参考URL

Chemical Communications, 17 April 2018, issue 12

http://dx.doi.org/10.1039/c8cc00594j

表紙画像

http://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2018/cc/c8cc90164c

中山将伸 材料科学フロンティア研究院 構成員らのグループ

2018年4月23日

物質・材料研究機構(以下、NIMS)と名古屋工業大学は、トヨタ自動車と共同で、次世代の全固体電池の固体電解質材料候補について、高精度材料シミュレーションとデータサイエンスの手法を組み合わせることで、効率的にイオン導電性を最大化するような最適組成を決定するスキームを開発しました。更に、リチウムイオン伝導性材料の最適化で獲得した知識をナトリウムイオン伝導性材料の最適化に承継する転移学習の有効性も実証しました。

本研究は、NIMSのRandy Jalem研究員、名古屋工業大学(NIMS情報統合型物質・材料研究拠点兼任)の中山将伸 教授、竹内一郎教授、同大学博士前期課程学生の金森研太氏と、トヨタ自動車の山﨑久嗣博士、斎藤俊哉博士からなる研究チームによって行われました。

 

論文タイトル

Bayesian-Driven First-Principles Calculations for Accelerating Exploration of Fast Ion Conductors for Rechargeable Battery Application

参考URL

Scientific Reports

http://www.nature.com/articles/s41598-018-23852-y

 

プレスリリース(名古屋工業大学)

https://www.nitech.ac.jp/news/press/2018/6622.html

 

中村修一 材料科学フロンティア研究院 副院長らのグループ

2018年4月13日

研究論文「Enantioselective aza-Friedel–Crafts reaction of cyclic ketimines with indoles using chiral imidazoline–phosphoric acid catalysts」が、高く評価され、英国化学会Chemical Communications 誌 2018年4月号、(17 April 2018, issue 12)の表紙を飾りました。

近年、医薬品、農薬、液晶材料において、光学活性化合物は広く用いられ、その効率的合成法の開発は極めて重要になっています。今回、名古屋工業大学の中村教授らは、大阪大学の舩橋教授らのグループと共同で、環状のスルホニルケチミンにインドール類を反応させるaza-Friedel-Crafts型反応を検討し、光学活性なスルファヒダントイン化合物を高収率、高立体選択的に合成することに成功しました。得られた化合物は、光学活性なアミノ酸類や、医薬品にも広く用いられるヒダントイン化合物へと変換することにも成功しました。

この不斉合成反応の成功は、世界で初めての例で、中村研究室で以前に開発し市販化もされている光学活性イミダゾリン-リン酸触媒を用いることで成功しました。

本研究で構築が可能となったスルファヒダントイン構造は、生物活性物質にも多く含まれる構造であるため、医・農薬品にもへの応用も期待されます。

 

論文タイトル

Enantioselective aza-Friedel–Crafts reaction of cyclic ketimines with indoles using chiral imidazoline–phosphoric acid catalysts

参考URL

Chemical Communications, 17 April 2018, issue 12

http://dx.doi.org/10.1039/c8cc00594j

表紙画像

http://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2018/cc/c8cc90164c

柿本健一 材料科学フロンティア研究院 院長らのグループ

2017年12月1日

産業技術総合研究所(AIST)の福島 学 主任研究員、本研究院ハイブリッド科学研究ユニットのエアランゲン・ニュルンベルグ大学(FAU)Tobias FEY客員准教授、そのAISTとFAUの国内外2箇所でインターンシップした藤原貴彦君(現・トヨタ自動車)らと共同で、「鉛を含まない圧電体セル構造」について論文を発表しました。独自の凍結乾燥プロセスを応用して、円筒形セラミックスの中心部から放射線状に向かって造孔された新奇な配向性をもつ多孔質構造の作製を可能としました。無鉛圧電セラミックスにこの構造を適用したところ、従来にない高感度な圧電出力センサー定数を得ることに成功しました。

また、多孔質内部構造をX線CTスキャンで分析した画像も評価され、同月号のジャーナル誌の表紙を飾りました。

 

論文タイトル

One- or Two-dimensional Channel Structures and Properties of Piezoelectric Composites via Freeze-casting

参考URL

J. Am. Ceram. Soc.

(カバー)http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jace.14539/full

(論文)http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jace.15086/full

 

林好一 材料科学フロンティア研究院 副院長らのグループ

2017年8月22日

茨城大学の大山研司教授らと共同で『白色中性子線ホログラフィー』についての論文を発表しました。白色中性子線ホログラフィーの実用化は、従来技術をはるかに凌駕した精密な原子像の取得とX線回折法や電子顕微鏡法では観測できない軽元素の微量不純物の構造の高感度観測を可能とします。添加元素が物質に与える影響を原子レベルで詳細に観測することができるようなったことで、今回の成果は半導体材料、電池材料、磁性材料などの機能解明とともに、新規材料開発に貢献すると期待されます。

 

論文タイトル

Multiple-wavelength neutron holography with pulsed neutrons

参考URL

Science Advances

http://advances.sciencemag.org/content/3/8/e1700294

プレスリリース(名古屋工業大学)

http://www.nitech.ac.jp/news/press/2017/5912.html

 

中村修一 材料科学フロンティア研究院 副院長らのグループ

2017年6月20日

大阪大学の舩橋靖博教授らと共同で「アレニルニトリル化合物を用いる光学活性化合物の合成反応」についての論文をAngewandte Chemie International Edition誌に発表しました。

独自に開発した不斉パラジウム触媒を用いることで、これまでに不斉合成反応において利用することができなかったアレニルニトリル類のイミン類への反応の開発に成功しました。合成した化合物群は、生物活性物質の合成中間体として利用が可能です。

 

論文タイトル

Catalytic Enantioselective Reaction of Allenylnitriles with Imines

Using Chiral Bis(imidazoline)s-Palladium(II) Pincer Complexes

参考URL

Angewandte Chemie International Edition

http://dx.doi.org/10.1002/anie.201702429

プレスリリース(名古屋工業大学)

http://www.nitech.ac.jp/news/press/2017/5796.html

 

材料科学フロンティア研究院の博士後期課程と教員による懇談会

2017年6月14日

材料科学フロンティア研究院所属の博士後期課程とオブザーバー教員による懇談会をフロンティア研究院会議室(4号館1階)で行いました。

この懇談会では、博士後期課程3年の漆原君(浅香研)が司会進行役となり、学生中心(野田君、中村(悠)君、中村(彰)君、駒淵さん)で話し合いがおこなわれました。

写真1

FRIMS博士後期課程学生

 

参加学生全員で、率直に博士後期課程に進学した理由、進学する際に持っていた不安感、

後輩に博士後期課程をどう理解してもらうべきかということが、話し合われ、その解決法を議論しました。

1時間20分の間、和気あいあいと、そして時折厳しい意見がでてくる中、博士後期課程の学生は大学の宝だという認識を持ってほしい、そのうえで博士課程学生の研究室・専攻を超えた横のつながりの強化、さらには学年間の縦のつながりの強化が重要との意見が出ました。

この意見に基づき、博士後期課程学生同士の交流ができる空間、また博士後期課程進学に興味がある学部生のための情報提供の場を設ける計画を前向きに検討することとなりました。

写真2

FRIMS院長・柿本先生(右)、 副院長・中村先生(中央) とFRIMS博士後期課程学生

 

これからも定期的な懇談会をおこなうことにより、学生主体のFRIMSの活動を考えていくことになりました。

 

中村彰伸さん(築地真也研究室) 材料科学フロンティア研究院 博士後期課程

2017年6月8日

博士後期課程の中村彰伸さんが、生きた動物細胞の核の中のpHを小分子蛍光プローブを用いて可視化計測する手法を開発し、「Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters」誌に発表しました。核内pHを選択的に可視化することのできる小分子蛍光プローブの世界初の例になります。今回確立した手法は、細胞核内のpHが制御するさまざまな生命現象や疾患のメカニズム解明研究に応用できるものと期待されます。

 

論文タイトル

Ratiometric fluorescence imaging of nuclear pH in living cells using Hoechst-tagged fluorescein

参考URL

Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters

http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0960894X17305188

 

築地真也 材料科学フロンティア研究院 構成員らのグループ

2017年6月8日

築地教授が日本化学会機関誌「化学と工業」のCCIサロン「この人、紹介」欄にて紹介されました。

 

記事タイトル

恩師たちへの恩返し 築地真也

参考URL

「化学と工業」オンライン

http://www.chemistry.or.jp/journal/ci1706.pdf

 

中村修一 材料科学フロンティア研究院 副院長らのグループ

2017年6月5日

アジリン化合物への高立体選択的求核付加反応による光学活性アジリジン化合物の合成反応の開発に成功し、Angewandte Chemie International Edition誌に発表しました。

今回、独自に開発した不斉ビスイミダゾリン触媒を用いることで、これまでに不斉合成反応において、ほとんど利用されてこなかったアジリン類の利用に成功しました。

合成した化合物群は、生物活性物質の合成中間体として利用が可能で、医農薬品や液晶材料の合成に役立つと考えられます。

 

論文タイトル

Enantioselective Reaction of 2H-Azirines with Phosphite Using Chiral Bis(imidazoline)-Zn(II) Catalysts

参考URL

Angewandte Chemie International Edition

http://dx.doi.org/10.1002/anie.201704133

プレスリリース(名古屋工業大学)

http://www.nitech.ac.jp/news/press/2017/5766.html

日刊工業新聞  2017年6月21日掲載「光学活性アジリジン化合物、名古屋工大が効率合成法を開発」

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00432724

EurekAlert! オンライン   2017年7月4日掲載「New chemical synthesis method can produce an exciting range of novel compounds」

https://eurekalert.org/pub_releases/2017-07/niot-ncs070317.php

Academist Journal オンライン 2017年7月7日掲載「忘れ去られたアジリン”から高立体選択的にアジリジンを合成する!」

https://academist-cf.com/journal/?p=5195

 

中村彰伸さん(築地真也研究室) 材料科学フロンティア研究院 博士後期課程

2017年5月20日

物質工学専攻の中村彰伸さんが第81回日本生化学会中部支部例会・シンポジウム(名古屋市立大学)で奨励賞を受賞しました。ポスター発表タイトルは『タンパク質の細胞膜輸送を誘導する化学ツール』です。

 

タンパク質の細胞内局在を制御する技術は、細胞の機能や運命を人為的に操るための基盤技術として極めて有用です。本発表では、メンブレントラフィック(小胞輸送)のプロセスを利用して生きた細胞内のタンパク質を細胞質から細胞膜へ輸送することのできる小分子化合物について報告しました。このタンパク質輸送技術を利用することで細胞内のシグナル伝達を望みのタイミングで活性化・制御できることも実証しました。本技術は、細胞・疾患のメカニズム解明や再生医療を支援する新しい化学ツールとしての利用が期待されます。

中村君 受賞写真

築地真也研究室 中村彰伸さん

参考URL

中村彰伸 博士後期課程 学生紹介

http://frontier.web.nitech.ac.jp/materials/info-students/nakamura/

築地研究室

http://tsukijilab.web.nitech.ac.jp/

日本生化学会中部支部

http://atjp.org/jbschubu/index.html

 

築地真也 材料科学フロンティア研究院 構成員らのグループ

2017年5月17日

東北大学上田実教授らと共同で『植物病原菌感染に対する病原因子小分子コロナチンの非標準的な機能: 生細胞ラマンイメージング技術からのアプローチ』についての論文を発表しました。病原因子の気孔再開口作用に、これまで知られていた機構以外にも小胞体の関与するバイパス機構が関与することを発見しました。

 

論文タイトル

Non-canonical function of a small-molecular virulence factor coronatine against plant immunity: An In vivo Raman imaging approach

参考URL

ACS Central Science

http://pubs.acs.org/doi/pdf/10.1021/acscentsci.7b00099

プレスリリース(名古屋工業大学)

http://www.nitech.ac.jp/news/press/2017/5712.html

 

林好一 材料科学フロンティア研究院 副院長らのグループ

2017年4月28日

宇都宮大学山本篤史郎准教授らと共同で『β相を含むチタン合金中の添加ニオブ原子周囲の原子配列』についての論文を発表しました。チタン合金を製造する際に添加されるレアメタル近傍の原子移動モデルを解明し、チタン合金の更なる高強度化とコストダウンに資する合金設計の新たな指針となる知見を得ました。

 

論文タイトル

Local atomic structure near an Nb atom in aged β-Ti alloys

参考URL

Acta Materialia, Article オンライン

http://ac.els-cdn.com/S1359645417302434/1-s2.0-S1359645417302434-main.pdf?_tid=13d0fc10-2beb-11e7-a163-00000aacb35d&acdnat=1493367610_d1a7535eee9e3491e11ab2fa74473dc8

プレスリリース(名古屋工業大学)

http://www.nitech.ac.jp/news/press/2017/5681.html

 

林好一 材料科学フロンティア研究院 副院長らのグループ

2017年3月30日

東京大学長谷川 哲也教授らと共同で『ペロブスカイト型酸窒化物の格子歪みのエンジニアリングによる、アニオン配列制御』についての論文を発表しました。基板との化学結合を利用しながらタンタル酸窒化物の結晶成長させることにより、薄膜中のタンタル周囲の酸素と窒素の幾何学的な配置の制御に成功しました。

 

論文タイトル

Strain Engineering for Anion Arrangement in Perovskite Oxynitrides

参考URL

ACS NANO, Article ASAP

http://pubs.acs.org/doi/pdf/10.1021/acsnano.7b00144

プレスリリース(東京大学)

https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/2017/5317/

 

中山将伸 材料科学フロンティア研究院 構成員らのグループ

論文タイトル

固体内酸化物イオンの酸化還元によるリチウムイオン蓄電池の高容量化実現につながる正極材料の発見

 

携帯電話や電気自動車の電源として注目されるリチウムイオン電池は、更なる高容量化(一回の充電で電池に蓄えるエネルギー量を増加させること)が求められています。材料科学フロンティア研究院の中山将伸教授(生命・応用化学専攻環境セラミックス分野)の研究グループは、東京電機大学・藪内准教授のグループなど国内複数グループとの共同研究により、酸化物イオンの固相レドックス反応を利用した新しい高容量電極材料(従来電池容量の約2倍を実現)の反応機構を解明し、その成果をNature Communication誌にて発表しました。
今回の共同研究では中山教授らが量子力学計算による材料シミュレーションを担当し、藪内准教授らのグループによって計測された実験的データと比較検討することで、酸化物イオンのレドックス反応が可能となる結晶構造的条件を提案しました。

 

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中山教授のコメント
『従来の電池材料の設計指針を大きく変えるといわれる酸化物イオンの固相レドックス反応を利用した電池は、その反応の発生条件が解明されておらず、材料開発が半ば運任せになっていました。そのため、世界的に反応機構解明を目指した競争が繰り広げられてきましたが、今回、本学で行われた量子力学計算と東京電機大・藪内グループを中心とした実験的研究を統合した成果が新たな反応機構提案に結びついたことは、この分野の研究・開発を加速するものとして期待しています。
この論文には本学の大学院生である、椎葉寛将君(当時:物質工学専攻博士後期課程3年)向井貴大君(物質工学専攻博士前期課程1年)、橋本侑君(物質工学専攻博士前期課程2年)も大きな貢献をしてくれました。次世代のわが国の材料産業を担う彼らが本研究に欠くことのできない存在として頑張ってくれたことを嬉しく思います。
今回の研究成果は新型電池の反応機構の解明であり、社会に貢献する新しい電池材料の創生とその電池利用はこれからの課題です。加速する国際的な電池材料開発競争の中で、独自の材料開発を行い、わが国の産業発展に寄与していきたいと思います。』

参考URL

Nature Communications 7,13814 (2016)

http://www.nature.com/articles/ncomms13814

プレスリリース(東京電機大学)

http://web.dendai.ac.jp/news/20161224-01.html

林好一 材料科学フロンティア研究院 副院長らのグループ

2016年6月15日

阪大若林准教授らと共同で『Ba3CuSb2O9における化学・電子軌道ゆらぎ』についての論文を発表しました。電子軌道とスピンが量子的に絡み合った新しい量子力学的な状態である「軌道スピンエンタングル状態」が提案されているBa3CuSb2O9の軌道配列,及び化学的な原子配置の乱れを,蛍光X線ホログラフィーとX線散漫散乱の組み合わせで観測しました。

 

論文タイトル

Chemical and orbital fluctuations in Ba3CuSb2O9

参考URL

PHYSICAL REVIEW B 93, 245117 (2016)

http://journals.aps.org/prb/abstract/10.1103/PhysRevB.93.245117

 

2016年7月1日

自治医科大柴山教授・東大佐々木教授らと共同で、タンパク質結晶構造解析のための蛍光X線ホログラフィー測定装置の開発を行い、ヘモグロビンの鮮明なホログラムを観測することに成功しました。本成果は、学術雑誌Review of Scientific Instrumentationsに採択され、Editor’s Picksに選ばれました。

 

論文タイトル

Development of an X-ray fluorescence holographic measurement system for protein crystals

参考URL

REVIEW OF SCIENTIFIC INSTRUMENTS 87, 063707 (2016)

http://dx.doi.org/10.1063/1.4953453

 

柿本健一 材料科学フロンティア研究院 院長らのグループ

2016年6月6日
生命・応用化学専攻 環境セラミックス分野の柿本健一教授・材料フロンティア研究院 院長グループの大学院生、大胡健司さんが、『ニオブ系無鉛圧電セラミックスの圧縮応力依存性と疲労機構』についての論文を発表しました。ドイツFAUのDepartment of Electrical Engineering and Information Technology所属のReinhard Lerch教授との共同研究の成果です。

 

論文タイトル

Determination of temperature dependency of material parameters for lead-free alkali niobate piezoceramics by the inverse method

参考URL

AIP ADVANCES 6, 065101 (2016)
http://dx.doi.org/10.1063/1.4953327

 

中村修一先生のグループ

中村修一先生の研究成果が製品化されました。

参考URL

http://frontier.web.nitech.ac.jp/wp-content/uploads/2016/08/中村先生東京化成製品化.pdf

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